(´・ω・`)ノシ

というわけで蛇足的エピローグです。
Prologueハルヒサイドキョンサイドをまだお読みでない方は先にそちらから順番(P⇒ハ⇒キ)に読み進めてください。


 翌日の放課後。

「……ということがあった。時刻は昨日未明の三時五十四分二十八秒」
 部室にハルヒ以外の全員が集まっている中、長門は昨日の一件に関係する出来事について語ってくれた。ああ、ハルヒはというと何か用事らしく、後から顔を出すとのことだ。
「じゃあ、涼宮さんは、きっと悪い夢でも見ちゃったんですね。例えば、ですけど、その、キョンくんの身になにかあった、とか――」
 朝比奈さんは自分で頭に思い浮かべたことが怖くなったのか、少しベソをかいたように、口元で手を合わせていた。別に俺は悪くはないんだろうけど、ちょっと申し訳ない気になってしまう。
 古泉は、身を乗り出すようにして聞いていたかと思うと、腕組みをして何やら真剣に考えていた。
「なるほど、昨日一日の間、涼宮さんは精神的に不安定だった。その原因は未明に起こった『朝倉涼子』一派の仕業である、と」
 朝倉本人は、今回は事態を収拾する側にまわってたみたいだがな。
「ですが、仮に涼宮さんがショックを受けたのであれば、その時点で例の閉鎖空間が発生していそうなものです。でも結局、昨日はあの一度きりでした。どういうことなんでしょうか?」
 古泉の疑問に、淡々と長門は解説した。
「涼宮ハルヒは外部からの介入に対し、自らの精神エネルギーをもってそれらを殲滅した」
 下手にちょっかいを出した挙句に返り討ちとは、情報統合思念体の例の一派の奴らも浮かばれんな。
「ふむ。つまり、その時点で涼宮さんがいつも閉鎖空間を生み出すときに利用されるパワーを使い果たしてしまった、というわけですね。それも一時的なものであったみたいですが」
 古泉は一人納得した様子で、そのまま俺に対して話を向ける。
「僕の想像なんですが、涼宮さんはあなたに冷たくされた、あるいはケンカした、そんな夢を見たのではないでしょうか。で、あなたに『優しくして欲しい』と願った。その結果が、昨日のあなたの態度を生んだのです」
 ちょっと待て。昨日の俺のアレはオリジナルのアイディアだったはずだぞ。
「もちろん、あなたにも動機はあるのでしょうが、それすらも実は涼宮さんが原因だった、と考えることは可能です」
 それだと俺は結局ハルヒの手の内で踊らされていたようなものじゃないか。アホらし過ぎて、俺は一気に脱力する。
「しかし、あなたの涼宮さんに対しての演説は、僕も正直感動しました。このまま愛の告白か、プロポーズでも始まるのではないか、と思わせるぐらいの熱の入りようでしたからね」
 アホか。変にお前の都合のいい方に勘違いしないでくれ。
「だが待てよ。何故ハルヒは俺が転校すると思い込んでたんだ?」
「それは、彼女が朝倉涼子の存在を無意識的に捕捉したため」
 ん、長門、そりゃどういうことだ?
「自らの意識内に姿を現した『朝倉涼子』の残滓が睡眠中の記憶保守作業中に関連するキーワードを抽出させた。それが『転校』という事象」
 なるほどね。人間の脳とか記憶の仕組みってのは、わけ解らんことだらけだが、俺は長門の説をなんとなく受け入れた。
「ところで、あの……キョンくんは、もう、今日は、昨日の続きはしてないんですか? なんだかちょっと、その――もったいないです」
 流石にもう勘弁してくださいよ。まあ、朝比奈さんの前でなら、俺はいつでも笑顔でいる自信はありますけどね。
「あ、でも、あたしがいいなぁ、って思うキョンくんの表情は、涼宮さんが楽しそうに何かに熱中してるのを、眺めてるときの顔なんですけど……」
「え、朝比奈さん、俺、一体どんな顔してましたか?」
 とたん、沈黙が室内を満たす。
「ふえっ。あ、あたしは、そ、その――」
 朝比奈さんは真っ赤になって俯いてしまった。いかん、俺ってそんなに恥ずかしい顔になってたりするのか?
 長門は、再開した読書を中断してまで俺の方を見ている。古泉の奴、なに頷いてやがるんだ。おい、その生暖かい視線はやめろ。

 などと俺がパニクっていると、突然ドアがこの世のものとは思えない爆音を立てて開いた。我らが団長様のお出ましだ。
「みんな、集まってるわね! いい知らせを持ってきたわ。今度の土曜日のことなんだけどね――」
 ご覧の通り、すっかりご機嫌な様子のハルヒだ。いわば、君の瞳は百万ボルト(死語)状態。さて今度は何を思いついたのやら。こらこら、朝比奈さんを弄りまわして遊ぶんじゃありません。
「……鏡、必要?」
 長門は読書を続けたまま何か差し出す。その手にはどこから取り出したのか鏡があった。古泉は大袈裟に手を広げて肩をすくめた。お前、何が言いたい?

 俺はやれやれとか思いながら、長門から借りた鏡越しに元気印二重丸のハルヒの笑顔を見ていた。多分、いつも通りの表情でな。


実はこれ、自分が結末まで書き上げる事ができた初めてのまともなSSだったりします。
書き終えてからもあちこち手を入れてるのですがそこはかとなく固さが滲み出てるしw
今までの投下作品もこれを投下するための予行演習みたいな感じでした。何て意味の無いことをw
とまあ、いざ投下するときも気負いまくってた挙句、案の定『さるさん規制』を食らったりとかしたのもいい思い出です。

Side:Hは後から追加したんで元はなかったんですが
なんとなくハルヒの心理描写的に辛いかなと書き足したところ
重複だらけwオワタ\(^o^)/
台詞部分とかは片方修正するともう一方もちゃんと直さないといけないとかw
あっちを書き直したんだからこっちももうちょっと描写足さないとなとかww
そんなこともあって、テキストファイルにして合計60KBytesを超えるアホな作品に。 orz

一応寒い冬の朝を描写していたってこともあって
早く投下しないとな~って妙に焦っていたのも今となっては懐かしいですw



2 Comments to “MASAYUME - Epilogue”


  1. 猪 — 2008/06/13 @ 01:20:44

    実に読み応えのある話でした。
    やっぱり元気なハルヒが一番w
    長さ的にはまとめの中で二番目か三番目くらいじゃないですかね。
    視点ごとに分割してたので、当時はそんなに長くは感じませんでしたけどw

  2. Gimma_Akito — 2008/06/13 @ 09:50:55

    >猪様

    コメントありがとうございます。

    元気ありすぎなハルヒと半分呆れながらもそれを優しい視線で見守るキョン
    ってのは王道ですよね。

    #で残りの三人がそれを眺めて2828wwww

    あまり長いとスレではスルーされたりウザイって思われたりしそうで
    何かと怖いんですがwまあ上には上がってことでしょうか。
    VIPとかだととんでもない長さのとかありましたし。

    視点ごとの分割でも食らってしまいました>ばいさる
    最近は長いのだと5レスぐらいで前後編に分けたりするようにしました。
    #ちなみに5レスの根拠はSETTING.TXTのtimeclose=5からです。



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